醸造元:合資会社 加藤吉平商店


加藤吉平商店は、1860年(万延元年)に初代・加藤吉平が福井県鯖江の地で酒造りを始めたことに端を発する。越前の豊かな水と米に恵まれた土地で、創業当初から品質本位の酒造りを貫き、後に代表銘柄となる「梵(ぼん)」を生み出した。戦後の混乱期を経てもなお純米酒へのこだわりを深め、2003年以降は全量純米酒蔵として歩みを進めている。
蔵は時代の変化に合わせて設備を刷新し、氷温熟成庫や最新鋭の精米施設を整備するなど、伝統と革新を併せ持つ稀有な存在へと成長した。現在では日本国内のみならず、世界100カ国以上へ酒を届ける国際的な蔵元として知られている。
加藤吉平商店の取り扱い商品は純米大吟醸を中心に多岐にわたるが、代表銘柄としては「梵 超吟」「梵 日本の翼」「梵 ときしらず」などが挙げられる。いずれも氷温熟成や高精白といった蔵独自の技術が活かされ、透明感と奥行きを併せ持つ味わいが特徴だ。
今回は、その中から一年以上の氷温熟成を経た「梵 艶(つや) 純米大吟醸 氷温熟成酒」を購入した。
その味わいは、ミカンを思わせる吟醸香がふわりと広がり、心地よく円やかな甘さが舌を包み、穏やかな酸味と控えめな苦みが、氷温熟成によって醸し出された優しいコクの余韻を残しながら静かに喉へと吸い込まれていく。主張が強くないため、どんな料理にも合わせやすい。銘柄からは、小料理屋の嫋やかな女将の姿がふと脳裏に浮かんだ。
リピート度85%
【独自判定】
香り:3
甘味:4
酸味:3
苦味:3
コク:3
乳酸:2
購入先:升新商店
価格:¥2,200


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