屋守 純米おりがらみ (東京都)

日本酒

醸造元:株式会社 豊島屋本店

 豊島屋本店は、1596年(慶長元年)に初代・豊島屋十右衛門が江戸・神田鎌倉河岸で酒屋兼一杯飲み屋を開業したことに始まる。当時は名所として知られ、「居酒屋の元祖」とも言われている。店内では田楽などのつまみや、関西から運ばれた「下り酒」とともに、店オリジナルの甘い米のリキュール「白酒」を提供し、好評を博した。明治時代中頃には清酒の醸造業を立ち上げ、当初は兵庫県灘地方に蔵を構えていたが、昭和初期に東京西部の東村山市へ移転し、現在に至る。本店は関東大震災や東京大空襲、GHQによる接収など数々の苦難を乗り越えて元の場所に戻り、2020年には創業地に近い神田錦町に酒屋兼立ち飲み居酒屋「豊島屋酒店」を再興した。
豊島屋本店の取り扱い商品は、酒のほか、醤油、みりん、お菓子など多岐にわたるが、日本酒の代表銘柄としては「十右衛門」「金婚」「屋守」などが挙げられる。今回は、その中から濁りを含んだ「屋守 純米おりがらみ」を購入した。
その味わいは、南国の果実──たとえばマンゴーを連想させるフローラルな果実香が広がり、程よい満足感をもたらす甘みと、微炭酸を含んだ強めの酸味が調和して、まるでパラダイスにいるような錯覚を与える。その後、脳を覚醒させるような苦味が現実へと引き戻してくれる。さらに口に含んでいると、米で造られた酒であることを主張するコクが感じられ、その甘美な余韻にしばし浸る時間をもたらしてくれる。包容力のある味わいなので、軽くスパイスの効いた料理とも相性が良さそうだ。
リピート度87%

【独自判定】
香り:5
甘味:4
酸味:5
苦味:5
コク:4
乳酸:4

購入先:升新商店
価格:¥1,936

コメント

タイトルとURLをコピーしました