醸造元:株式会社金井酒造店


神奈川県秦野市、丹沢の恵み豊かなこの街で唯一の酒蔵──株式会社金井酒造店。
創業は1868(明治元)年。激動の時代に蔵を興したのは、一人の女性、初代蔵元・佐野リキであった。技術も知識もないところから踏み出した彼女の挑戦は、150年以上続く蔵の歴史の起点となり、今も金井酒造店の精神に深く息づいている。
丹沢山系の伏流水に寄り添い、地域と共に酒を醸してきた金井酒造店は、「伝統と革新の協奏」を掲げ、〈これまで〉と〈これから〉を繋ぐ酒造りを続けてきた。
その根底にあるのは、地元に根ざしながらも広く誇れる酒を届けたいという想いである。
今回購入したのは「白笹鼓 初しぼり純米生」。季節の訪れを告げる搾りたての瑞々しさをそのまま瓶に封じ込めた純米酒であり、「秦野の味として市内外の皆様にお勧めできるものを」という想いのもと、地元の恵みと蔵の技がこの一本に込められている。
その味わいは、白桃を思わせるジューシーな吟醸香に、新鮮な果実のような甘さとすっきりとした酸味が重なり、最初の一口から心地よい驚きをもたらす。口中でほどけるように広がる乳酸由来のヨーグルトのような香りの中に、秦野産飯米「はるみ」からにじみ出る旨味が感じられ、最後にはわずかに鉄分を思わせる苦みが全体をきれいに切り上げる。
実は購入時、あまり売れていないように見えたため、最初の杯を口に運ぶ際は不安と期待が入り混じっていた。しかし結果は、その期待を上回る美味しさだった。春の山菜などと合わせて楽しみたい一本である。
リピート度86%
【独自判定】
香り:4
甘味:4
酸味:4
渋味:4
コク:3
乳酸:3
購入先:そごう 横浜店 ヴィノスやまざき
¥1,980


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