御代櫻 新酒搾りたて Prologue (岐阜県)

日本酒

醸造元:御代桜醸造株式会社

 岐阜県美濃加茂市の中山道沿いに蔵を構える御代桜醸造株式会社は、創業家の先祖が現在の愛知県津島市から岐阜の地へ移り住み、中山道太田宿で「津島屋」という団子茶屋を営んでいたことに端を発する。その後、1893年(明治26年)に「渡辺酒造場」として酒造りを始めたのが、現在の御代桜醸造のルーツとなった。
6代目の渡邉博栄(ひろえ)氏が社長に就任したのは29歳のとき。先代の渡邉直由氏が地元・美濃加茂市の市長に就任したことによる、急な世代交代だった。直由氏は岐阜県でいち早く季節杜氏制度を廃止した先駆的な蔵元であり、社員杜氏制度の確立を見据えて若き杜氏候補として酒向博昭氏を蔵に迎え入れていた。酒向杜氏はバイオテクノロジーを学んで入社し、前任の但馬杜氏のもとで酒造りを基礎から習得。そして2001年、30歳の若さで杜氏に就任する。同時期に渡邉博栄氏が社長となり、30代前半の社長と杜氏が蔵の未来を担うという、御代桜醸造にとって新しい時代が幕を開けた。この若い二人のタッグは、伝統を守りながらも新しい技術を積極的に取り入れる現在の御代桜の姿勢へとつながっていく。
地元産米の活用、酵母の選択による香味設計、低温発酵の徹底など、現代的な醸造技術を柔軟に取り入れながら、食と調和する“美濃加茂の酒”を追求してきた。代表銘柄は、創業家が営んだ団子茶屋の名を受け継ぐ限定流通ブランド「津島屋」、そして蔵元の名前を冠した「御代櫻」である。
今回はその中から、冬季限定で登場する一本「御代櫻 新酒搾りたて Prologue」を購入してみた。
その味わいは、ビワや杏子を思わせる落ち着いた吟醸香のなかに、ゴマ団子を連想させる深みのある甘みと程よい酸味が続く。濃厚な乳酸香のあとに訪れる米のしっかりしたコクと強めの苦みが、それらすべてを包括するようにきっちりと締めくくる。
濃厚でありながら果実香が漂うすっきりとした味わいは、濃いめの味付けの料理にも負けない、食中のアクセントとなる食中酒だ。
リピート度:85%

【独自評価】
香り:4
甘味:5
酸味:4
渋味:5
コク:5
乳酸:5

購入先:ゆめが丘ソラトス
¥1,800

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