醸造元:泉橋酒造株式会社


神奈川県海老名市に蔵を構える泉橋酒造は、1857(安政4)年創業の老舗酒蔵である。同蔵は酒米の栽培から精米、醸造までを自らの手で行う「栽培醸造蔵」を掲げ、「田んぼからテーブルまで」を体現する酒造りを実践してきた。米づくりから酒質を設計するという姿勢は、同蔵の哲学そのものと言えるだろう。
今回購入したのは、「酒米のダイヤモンド」とも称される愛山を使用した一本。ラベルには、同蔵の象徴ともいえるトンボをモチーフとした意匠が描かれており、春の季節酒では満開の桜が咲く山野を舞うトンボがあしらわれている。自然と共生する蔵の思想を感じさせる、印象的なデザインである。
グラスに注ぐと、ミカンやチェリーを思わせる瑞々しい吟醸香がふわりと立ち上がる。口当たりは軽快で、ほのかな甘味とやや力強い酸が心地よい緊張感を生み出す。続いて、じんわりと広がる米の旨味が味わいに厚みを与え、ミネラル感を帯びた引き締まった苦味が全体を整えながら後味を小気味よく切り上げていく。
愛山特有の華やかな果実香をまといながらも、いずみ橋らしいシャープなキレを併せ持つ酒質が印象的である。濃厚な味付けの料理のあとでも口中をすっきりと整え、次の一口を心地よく迎えさせてくれる食中酒である。
リピート度84%
【独自判定】
香り:3
甘味:3
酸味:5
渋味:5
コク:3
乳酸:3
購入先:吉祥 西武東戸塚店
価格:¥1,900


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