醸造元:遠州山中酒造株式会社


遠州山中酒造は、1818年に近江商人・山中正吉によって創業された歴史ある造り酒屋である。1929年に分家し、横須賀にて山中酒造合資会社を設立。2021年には現在の社名へと変更され、今日に至る。社長自らが杜氏を務め、娘さんたちも蔵に立つという、家族の温もりが感じられる体制で酒造りを行っている。消費は主に静岡西部に集中しており、地元に根ざした酒造りを貫いている。銘柄「葵天下」の由来は、「高天神を制する者は遠州を制す」と言われた戦国時代の高天神城の戦いにちなみ、徳川の天下に通じる願いを込めて命名されたもの。
今回は、静岡県産「令和誉富士」を100%使用し、協会1401号酵母と赤石山系・小笠山の伏流水(超軟水)で醸した純米吟醸の無濾過生原酒を購入。その味わいは、イチジクを噛んだ瞬間のように口内にブワッと広がる吟醸香に始まり、強めの甘さと鮮烈な酸味が続く。やがて、無濾過ならではの乳酸香に加え、奥深い旨味とパンチの効いた苦みが同時に押し寄せる。後味は高めのアルコール度数が手伝って、爽快な切れ味を生む。地元で愛される理由が、ひと口で理解できた。ホウボウの刺身とともに、静岡掛川の情景を想像しながらいただいた。
リピート度:83%
【独自評価】
香り:4
甘味:5
酸味:4
渋味:5
コク:5
乳酸:5
購入先:高島屋 横浜店
¥1,815



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