あべ+ ゴールド (新潟県)

日本酒

醸造元:阿部酒造株式会社

 初めて阿部酒造の「SAZANAMI」を飲んだ際、ワインのような風味に衝撃を受けた。それ以降、阿部酒造の酒を何度か味わってきたが、他の日本酒とは一線を画す美味しさに毎回感動させられている。
阿部酒造株式会社は1804年(文化元年)創業の老舗酒蔵であるが、廃業を検討していた2015年に、6代目・阿部裕太氏が広告代理店から実家の蔵へ戻り、自らが目指す酒造りへの挑戦が始まった。老朽化していた設備を少しずつ刷新し、若い蔵人たちが集い、地域の契約農家や自社水田の酒米を中心に、米の個性を引き出す挑戦的な醸造に取り組んでいる。
「★(スター)シリーズ」や「あべシリーズ」では、伝統技術に現代的な感性を掛け合わせ、香り・味わい・デザインのすべてにおいて新潟酒の新たな可能性を提示している。いずれも“新潟酒=淡麗辛口”という固定観念を軽やかに飛び越える存在として人気を集めている。
今回購入した「あべ+ ゴールド」は、日本酒造りで発生する酒粕から蒸留したアルコールを発酵中に加える「柱焼酎仕込み」を採用し、精米歩合45%まで磨いた自社田の新潟県産米を使用している。なお、アルコールを抜いた酒粕は水田の肥料として再利用され、循環型の環境づくりにも貢献している。
さて、その期待の味わいだが、口に含んだ瞬間、まず桃や梅のような華やかな香りがふわっと広がり、続いてバナナのニュアンスも顔を出す。強めの甘さがありながら嫌味はなく、涼やかな酸が全体を引き締め、優しい米の旨味がふくらんでいく。最後は控えめな苦みが綺麗な余韻を残しながら、すっと喉へ吸い込まれていった。今回も期待を裏切らない、素晴らしい味わいに感動した。
リピート度87%

【独自判定】
香り:5
甘味:5
酸味:4
渋味:3
コク:4
乳酸:2

購入先:たつみ清酒堂東京店
価格:¥3,700

蛇足であるが、阿部酒造の酒は、全般的に甘口だが、実は4代目の頃から甘口の酒だったらしい。

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