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愛宕の松 純米大吟醸 白鶴錦 (宮城県)

日本酒

醸造元:株式会社新澤醸造店

新澤醸造店は、宮城県大崎市にて初代・新澤仲吉氏が1873年(明治6年)に「新沢商店」として創業した。1907年(明治40年)に屋号を「新澤醸造店」へ改め、1925年(大正14年)には愛宕山に根を張る松に因み、主銘柄を「愛宕の松」と改名した。

戦後から平成期(1950〜2000年)にかけては地元向け普通酒が中心となり、経営は低迷。品評会では県内最下位となり、廃業寸前の時期を迎える。しかし、2000年(平成12年)、五代目・新澤巖夫氏(東京農業大学醸造学科卒)が24歳で杜氏に就任し、2002年(平成14年)に新ブランド「伯楽星」を世に送り出す。低糖度設計、徹底した温度管理、特約店限定流通によって品質を守り、「究極の食中酒」という新しい価値観を提示し、瞬く間に人気銘柄へと成長した。

2008年の岩手・宮城内陸地震では瓶貯蔵酒の6割が損壊し、2011年の東日本大震災では蔵・母屋・倉庫が全壊する甚大な被害を受けた。それでも酒造りを諦めず、2012年には蔵王連峰の麓・宮城県川崎町の休眠蔵を買い取り製造部を移転。2014年には瓶詰ラインや−5℃冷蔵庫棟、宿泊棟などを整備し、労働環境の改善と品質向上を同時に達成した。

2018年には渡部七海氏が全国最年少の女性杜氏として就任。
2022〜2025年には4年連続で「IWC・Sake Brewer of the Year 最優秀蔵元」および「Oriental Sake Awards 2025 最優秀酒蔵賞」を受賞し、国内外で高い評価を獲得している。

今回購入したのは、白鶴酒造が開発した酒米「白鶴錦」を使用した【愛宕の松 純米大吟醸】である。白鶴錦は高品質な酒米として知られ、十四代(高木酒造)をはじめ採用する酒蔵が年々増えている。

その味わいは、リンゴやビワを思わせる落ち着いた吟醸香に、心を解きほぐすような甘美な甘みと程よい酸味が寄り添う。白鶴錦由来の透明感と膨らみを併せ持つ米の旨味がやわらかく広がり、最後に雑味のないクリアな苦みが静かで心地よい余韻を残し、後味を穏やかに収束させる。
忙しい週末を心穏やかに締めくくる夜にふさわしい一本である。

魚介類全般、カルパッチョ、牡蠣が特に相性の良い食材としてお薦めだが、今回はステーキに合わせてみたところ、意外にもそつなく寄り添い、食中酒としての懐の深さを感じさせた。
リピート度87%

【独自判定】
香り:4
甘味:5
酸味:4
渋味:3
コク:4
乳酸:4

購入先:吉祥 西武東戸塚店
価格:¥2,200

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