スポンサーリンク

日日 玉栄 (京都府)

日本酒

醸造元:日々醸造株式会社 

 日日は、かつて「澤屋まつもと」で名を馳せた松本酒造の元杜氏・松本日出彦氏が立ち上げた新ブランドである。蔵のお家騒動を経て松本酒造を去ったのち、氏は日本各地の蔵を巡り、“武者修行”ともいえる再出発の旅に出た。その旅で得た知見と技術を携え、2021年、京都・伏見にてゼロから創業したのが日々醸造株式会社である。

ブランド名「日日」は、禅語 「日日是好日」 に由来する。どんな日も、心の置き方次第で“好日”となる──松本氏が再出発の道のりで体得した精神が、そのまま酒の名に宿っている。
全量生酛・低アルコール・微発泡という、伝統と革新を併せ持つ設計思想は、「日日是好日」の静かな強さと、松本氏の再生の哲学を体現している。

今回購入した酒は、酒米に滋賀県で育成された「玉栄」を使用している。玉栄は1954年に愛知県農業試験場で「白菊」と「山栄」を交配して育成が始まり、1965年に命名された酒米である。母系の「白菊」は、多くの日本酒ファンに愛される雄町をルーツに持ち、滋味深い旨味を生む特性が玉栄にも受け継がれている。現在は滋賀県・鳥取県を中心に栽培され、熟成酒を得意とする蔵で多く使われている。

その味わいは、青リンゴや柚子、レモンを思わせる爽やかな吟醸香に、心地よい甘さと適度な酸味が重なり、爽快な第一印象を与える。低アルコールならではの軽快感の中に柔らかな旨味が静かに広がり、透明感のある苦味が静かな余韻を残しながら、喉へすっと吸い込まれていく。

軽やかで風味豊かな口当たりのため、単品でも杯が進んでしまうが、食中酒としての実力も抜群である。素材の味を楽しむ薄味の料理では、その味わいをより引き立てる役割に徹し、味付けの濃い料理では濃厚な味わいに満たされた口内を一瞬でリセットしてくれる。どんな食材にも寄り添える完成度の高さに、酒造りの道を探求し続ける造り手の力量を感じ、深く感服する。
リピート度87%

【独自判定】
香り:4
甘味:4
酸味:5
苦味:4
コク:3
乳酸:3

購入先:利田屋酒店
価格:¥1,800

コメント

スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました