醸造元:両関酒造株式会社


秋田県湯沢市の両関酒造は、1874年(明治7年)創業の老舗酒蔵。母屋と4つの内蔵が秋田県で初めて国の登録有形文化財に指定されるなど、歴史と文化を今に伝える蔵である。東北屈指の豪雪地帯に位置し、清冽な水と低温環境に恵まれたこの地は、古くから酒造りに適した土地として知られてきた。1913年(大正2年)の「全国清酒品評会」で入賞して以来、全国的に注目を集め、秋田の銘酒文化を牽引してきた存在でもある。
主なブランドには、蔵の看板銘柄である「両関」「翠玉」、そして「花邑」がある。とくに「花邑」は、山形の銘酒「十四代」を醸す高木酒造の技術指導を受けて誕生した特約店限定ブランドである。
今回購入したのは、その「花邑 純米吟醸生 秋田酒こまち」。秋田県が10年以上かけて開発した酒造好適米“秋田酒こまち”を全量使用し、精米歩合50%、アルコール度16度、日本酒度−8.7という、花邑らしい甘みと透明感を両立した設計となっている。
その味わいは、ツツジの花の蜜を思わせるフローラルな吟醸香に、適度に熟した白桃のような上品な甘みと程よい酸味がバランスよく調和し、「秋田酒こまち」由来の落ち着いた米の旨味がじんわりと広がっていく。最後に控えめな苦みが静かで心地よい余韻を残し、後味を穏やかに収束させる。とても上品で、じっくりと向き合って飲みたい酒である。白身魚の刺身や天ぷらなどが定番だが、たまたま合わせた麻婆豆腐とも相性が良く、幅広い料理に寄り添うポテンシャルの高さを垣間見せてくれた。
リピート度86%
【独自判定】
香り:4
甘味:4
酸味:4
渋味:3
コク:3
乳酸:3
購入先:和田音吉商店
価格:¥2,165



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